「指定方向のローレンツ変換」の版間の差分
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<math>v = \left( \begin{array} {c} v_x \\ v_y \\ v_z \end{array}\right) </math> とします。 | <math>v = \left( \begin{array} {c} v_x \\ v_y \\ v_z \end{array}\right) </math> とします。 | ||
− | + | なお、座標系の単位は幾何学単位系を採用します(時間の単位は m, 速度の単位は無次元量で光速との比)。 | |
==x軸方向のローレンツ変換== | ==x軸方向のローレンツ変換== |
2016年3月18日 (金) 08:41時点における版
ローレンツ変換は、空間1次元、時間1次元の2次元時空で扱うことが多いですが、
空間3次元、時間一次元の4次元時空ではどうなるかを探って見ました。
準備
まず座標系ですが、 座標系と
座標系の2個の慣性系を用意します。
と
が時間軸、
と
が
空間軸です。
座標系と
座標系は通常原点は一致しませんが、
各軸の向きは同じとします。
また、
の時、
座標系と
座標系の原点が重なるとします。
つまり、 座標系と
座標系の原点は重なるのです。
の原点の
座標系での速度を
とします。
なお、座標系の単位は幾何学単位系を採用します(時間の単位は m, 速度の単位は無次元量で光速との比)。
x軸方向のローレンツ変換
美しいローレンツ変換 で紹介したローレンツ変換は
のケースで、
4次元でちゃんと書くと
![]() |
( 1 ) |
となります。これを任意方向の に拡張してみましょう。
の方向が任意のローレンツ変換
時刻の同時性のずれは、 方向の位置成分に比例するので、
、
の方向ベクトルを
とすると
![]() |
( 2 ) |
位置は 方向のみローレンツ短縮が起きるので
位置 の
方向成分が
、
位置の
に対して垂直な成分が
であることを考慮すると、
は
![]() |
( 3 ) |
これを行列に直すと、 とすれば
![]() |
( 4 ) |
に
すると、式(4)は式(1)に一致するので正しそうです。