「指定方向のローレンツ変換」の版間の差分
提供: tknotebook
(→x軸方向のローレンツ変換) |
(→v の方向が任意のローレンツ変換) |
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(1人の利用者による、間の7版が非表示) | |||
13行: | 13行: | ||
<math>xyz</math> 座標系と <math>x'y'z'</math> 座標系は通常原点は一致しませんが、 | <math>xyz</math> 座標系と <math>x'y'z'</math> 座標系は通常原点は一致しませんが、 | ||
− | + | <math>t=t'=0</math> の時、 <math>xyz</math> 座標系と <math>x'y'z'</math> | |
− | + | ||
座標系の原点が重なるとします。 | 座標系の原点が重なるとします。 | ||
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{{eqn|<math> | {{eqn|<math> | ||
− | t=\cosh\alpha\ t'+\ | + | t=\cosh\alpha\ t'+\cosh\alpha\ ({\boldsymbol v}\cdot {\boldsymbol r'}) |
</math>|2}} | </math>|2}} | ||
− | + | <math>{\boldsymbol v}</math> 方向のみローレンツ短縮が起きるので、<math>x'y'z'</math>座標系は | |
+ | <math>xyz</math>座標系から見ると<math>{\boldsymbol v}</math> 方向に縮んで見えることから | ||
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{{eqn|<math> | {{eqn|<math> | ||
− | {\boldsymbol r}=\ | + | {\boldsymbol r}=\cosh\alpha\ {\boldsymbol v}t' + {\boldsymbol r'}-({\boldsymbol r'}\cdot{\boldsymbol u}){\boldsymbol u} + |
\cosh\alpha\ ({\boldsymbol r'}\cdot{\boldsymbol u}){\boldsymbol u} | \cosh\alpha\ ({\boldsymbol r'}\cdot{\boldsymbol u}){\boldsymbol u} | ||
91行: | 91行: | ||
\left( \begin{array} {cccc} | \left( \begin{array} {cccc} | ||
− | \cosh\alpha & \ | + | \cosh\alpha & \cosh\alpha\ v_x & \cosh\alpha\ v_y & \cosh\alpha\ v_z \\ |
− | \ | + | \cosh\alpha\ v_x & \lambda u_x^2+1 & \lambda u_xu_y & \lambda u_xu_z \\ |
− | \ | + | \cosh\alpha\ v_y & \lambda u_yu_x & \lambda u_y^2+1 & \lambda u_yu_z \\ |
− | \ | + | \cosh\alpha\ v_z & \lambda u_zu_x & \lambda u_zu_y & \lambda u_z^2+1 |
\end{array}\right) | \end{array}\right) | ||
105行: | 105行: | ||
&=\left( \begin{array} {cccc} | &=\left( \begin{array} {cccc} | ||
− | \cosh\alpha & \ | + | \cosh\alpha & \cosh\alpha\ {}^t\!{\boldsymbol v} \\ |
− | \ | + | \cosh\alpha\ {\boldsymbol v} & (\cosh\alpha-1) {\boldsymbol u}{}^t\!{\boldsymbol u} +{\boldsymbol E}_3 |
2020年2月7日 (金) 09:10時点における最新版
ローレンツ変換は、空間1次元、時間1次元の2次元時空で扱うことが多いですが、
空間3次元、時間一次元の4次元時空ではどうなるかを探って見ました。
準備
まず座標系ですが、 座標系と 座標系の2個の慣性系を用意します。 と が時間軸、 と が 空間軸です。
座標系と 座標系は通常原点は一致しませんが、 の時、 座標系と 座標系の原点が重なるとします。
つまり、 座標系と 座標系の原点は重なるのです。
の原点の 座標系での速度を とします。
なお、座標系の単位は幾何学単位系を採用します(時間の単位は m, 速度の単位は無次元量で光速との比)。
x軸方向のローレンツ変換
美しいローレンツ変換 で紹介したローレンツ変換は のケースで、 4次元でちゃんと書くと
( 1 ) |
となります。これを任意方向の に拡張してみましょう。
の方向が任意のローレンツ変換
時刻の同時性のずれは、 方向の位置成分に比例するので、
、 の方向ベクトルを とすると
( 2 ) |
方向のみローレンツ短縮が起きるので、座標系は 座標系から見ると 方向に縮んで見えることから
位置 の 方向成分が
、
位置の に対して垂直な成分が
であることを考慮すると、
は
( 3 ) |
これを行列に直すと、 、 を 3x3 の単位行列とすると
( 4 ) |
に すると、式(4)は式(1)に一致するので正しそうです。