カーナビの相対論効果は嘘

提供: tknotebook
2015年4月30日 (木) 11:13時点におけるNakamuri (トーク | 投稿記録)による版

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相対論を証明する証拠として、近年カーナビがよく紹介されます。 相対論は誤りだと主張する連中にとって、これは非常にまずいことなので、カーナビは相対論の証明にはならないと主張するサイトが結構あります。 以下のサイトはその一つです。結構参照されているみたいです。

「カーナビの相対論的効果はウソ」 http://members3.jcom.home.ne.jp/m_hidaka/03_giji/03_01_05.html

このページの主張を見てすぐわかるのはGPSの送受信器間の距離の相対論的な補正量を

 相対論的補正の効果=(相対論による観測時間の差)×(電波の速度)

           ≒(0.1秒×4/100億)  × 30万Km/秒

           ≒ 12mm

と見積もっているところでしょう。1日に12mmなら確かに小さいですがら、カーナビが正常に動いても相対論の証明にはならないでしょう。しかし式の最初の方に出てくる 0.1秒とはなんでしょうか?

これは衛星の電波が衛星から地表まで届く時間です。本来ここには、一日の時間(86400秒: GPSの制御局の衛星への時刻補正間隔 1日)が入るはずですが、サイトの説明によると

 「1日分の時刻のずれが蓄積されても、受信機が人工衛星から電波を受け取るまでの約0.1秒の時間への影響は100億分の4の割合で増えるだけ。」

という不思議な説明しかありません。信号の送信時の送信機(衛星)の時計の時刻と、信号受信時の受信機(カーナビ)の時計の時刻との時刻差を測って距離を出すのですから、衛星の時計の1日分の時刻のずれはそのまま送受信器間の距離の誤差になるはずです。しかし、なぜか一日ではなく 0.1秒で済ませています。理由は全く不明です。

困ったものです。