「Eclipse(Neon)にWildFlyを登録するには」の版間の差分

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JavaEE用のオープンソースのサーバとしては、Glassfish や TOMEE 等がありますが、
 
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JBOSS の Wildfly も JavEE7 に対応していてなかなか使えそうです。
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JBOSS の Wildfly も JavaEE7 に対応していてなかなか使えそうです。
  
この記事では、'''Eclipse(Neon)'''に '''WildFly10.1'''を登録する手順を説明します。
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この記事では、'''Eclipse(Neon)'''に '''WildFly10.1'''を登録する手順を説明します。ちょっとした落とし穴があります。
  
 
==WildFlyのインストール==
 
==WildFlyのインストール==
  
 
WildFly はここからZipを落として適当なフォルダに解凍してください。
 
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http://wildfly.org/downloads/
 
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後述するように、10.1 は Eclipse4.6(Neon)と相性が良くないようです。'''「WildFly10 を[サーバー]に登録」'''で後述しますが
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WTPでサーバの登録を行う際、10.1 がないので強引に 10.0 として登録することは可能ですが、'''「追記 2016.9.06」'''で後述するように'''うまくうごきません。'''
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==JBoss Open Shift 3 Tools のインストール==
 
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WildFly は、Eclipse(Neon)は新規作成ダイアログで、'''[サーバー]→[サーバー]'''に '''[WildFly 10.0]''' がありますので、
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Eclipse(Neon)では新規作成ダイアログで、'''[サーバー]→[サーバー]'''に '''[WildFly 10.0]''' がありますので、
すぐに使えそうに思えますが、実は'''これをすぐに使ってはいけません'''。
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WildFly は、簡単に登録できそうに思えます。
  
これを使うとWildFly10をEclipseの[サーバー]に登録することができますが、Webサーバのランタイムの一覧には何も追加されず
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実は'''これをすぐに使ってはいけません'''。 '''これは落とし穴、巧妙な罠なのです(^^;'''
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これを使うとWildFly10をEclipseの[サーバー]ビューに登録することができますが、Webサーバのランタイムの一覧には何も追加されず
 
サーバーの起動もできません。
 
サーバーの起動もできません。
  
まず、[JBoss Open Shift3 Tools] を選んでインストールしてください。
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これではまずいので、最初は '''[WildFly 10.0]''' を使わず、まず、'''[JBoss Open Shift3 Tools]''' を選んで'''インストール'''してください。
 
[JBoss Open Shift3 Tools] を選んで[次へ]を押し、あとは指示に従えばOKです。
 
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ゆっくり終わるのを待ちましょう。
 
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WildFly 10.0
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終わったら Eclipseを再起動してください。
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[JBoss Open Shift3 Tools]のインストールが完了すると、新規作成の[サーバー]→[サーバー]から
[JBoss Open Shift3 Tools]が消え、Wildfly等の JBOSS関連のサーバが'''正常に'''インストール可能になります。
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[JBoss Open Shift3 Tools]が消え、Wildfly等の JBOSS関連のサーバが'''正常にEclipseに登録できるように'''なります。
  
新規サーバとして WildFly を Eclipseに登録するには、新規作成の[サーバー]→[サーバー]から
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新規サーバとして WildFly を Eclipseに登録するには、新規作成の'''[サーバー]→[サーバー]'''から
WildFly10.0 を選んでください。
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'''WildFly10.0''' を選んでください。
  
 
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普通特に何か入力したり変更したりすることはないと思います。
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特に何か入力したり変更したりすることはないと思います。
 
そのまま[次へ]を押すと以下の画面になります。
 
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ここで、[ホームディレクトリ]に WilfFlyをインストールしたフォルダを入力してください。
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ここで、'''[ホームディレクトリ]''''''WilfFlyをインストールしたフォルダ'''を入力してください。
  
 
実行環境は、通常インストールしてある JDK が候補として自動入力されますが、
 
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必要があれば変えてください。
 
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ここで[完了]ボタンを押せば作業は全て終了です。'''[サーバー]ビューに WildFly が追加されている'''こと、
[ウィンドウ]→[設定]→[サーバー]→[ランタイム環境] に WildFly が追加されていることを確認してみてください。
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'''[ウィンドウ]→[設定]→[サーバー]→[ランタイム環境] に WildFly が追加されていること'''を確認してみてください。
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以上で完了です。お疲れ様でした。
  
 
==その他注意事項==
 
==その他注意事項==
  
Eclipseで [サーバー]ビューにプロジェクトをWildFlyに追加すると、Webアプリケーションが WildFlyに配備されますが、
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Eclipseで [サーバー]ビューのWildFlyにプロジェクトを追加すると、Webアプリケーションが WildFlyに配備されますが、
Webアプリケーションのコンテキスト名は、プロジェクト名ではなく、登録される WARファイルの名前から .war を削ったものになります。
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'''Webアプリケーションのコンテキスト名'''は、'''プロジェクト名ではなく'''、登録される '''WARファイルの名前から .war を削ったもの'''になります。
  
例えば mavenプロジェクトを登録すると プロジェクト名-0.0.1-SNAPSHOT などとなり、
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例えば mavenプロジェクトを登録すると プロジェクト名-0.0.1-SNAPSHOT などとなります。
Eclipseが RunAs などで xhtmlファイルを実行したとき、Eclipseが自動的に決めるコンテキスト名とは異なりますので
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Eclipseで RunAs などで xhtmlファイルを実行するとき、Eclipseが自動的に決めるコンテキスト名とは異なりますので
 
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どんなコンテキスト名でWebアプリが登録されたかわかりますので、追加時よく注視しておくのが良いでしょう。
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上手くいったと思っていたのですが、WildFly を Neon の WTP で使うと、
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具体的には、'''[プロジェクト・ファセット]'''のダイアログで'''ランタイムに WildFly10.1'''などと指定しても
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ビルドパスのライブラリダイアログでも確認できました。
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従ってプロジェクトは JavaEE のライブラリが無いため、全くコンパイルできなくなってしまいます。
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GlassFishのライブラリでコンパイルしたプロジェクトで試験していたので気が付きませんでした。
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回避策は単純です。JavaEEのランタイムライブラリは Glassfish のものを採用するというだけです。
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つまり'''GlassFishのインストールが必要です。'''
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'''Glassfish4.1''' サーバをインストールしておいて、Eclipseのサーバビューに登録し、
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JavaEEのプロジェクトには[Glassfish System Library]を割り当てます。こうすればプロジェクトをビルドできます。
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こうしてできたプロジェクトは、私の試験した範囲では WildFly10.0 で問題なく動くようです。
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もしもっと簡単なあるいは筋の通った解決策があれば mailto:tknakamuri@gmail.com までご連絡をよろしくお願い致します。
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==追記 2016.9.06('''重要''')==
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===問題点===
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Wildfly 10.1 を使うと JPA が正常に動作しません。原因が WTPなのか Wildfly なのかは未調査です。
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===回避策===
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とりあえず Neon(Pleiades All in One)では、 Wjildfly 10.0 を使えば、JPAに問題ありません。

2016年12月12日 (月) 14:51時点における最新版

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JavaEE用のオープンソースのサーバとしては、Glassfish や TOMEE 等がありますが、 JBOSS の Wildfly も JavaEE7 に対応していてなかなか使えそうです。

この記事では、Eclipse(Neon)WildFly10.1を登録する手順を説明します。ちょっとした落とし穴があります。

WildFlyのインストール

WildFly はここからZipを落として適当なフォルダに解凍してください。

http://wildfly.org/downloads/


後述するように、10.1 は Eclipse4.6(Neon)と相性が良くないようです。「WildFly10 を[サーバー]に登録」で後述しますが WTPでサーバの登録を行う際、10.1 がないので強引に 10.0 として登録することは可能ですが、「追記 2016.9.06」で後述するようにうまくうごきません。

10.0 をインストールしてください。

JBoss Open Shift 3 Tools のインストール

Eclipse(Neon)では新規作成ダイアログで、[サーバー]→[サーバー]に [WildFly 10.0] がありますので、 WildFly は、簡単に登録できそうに思えます。

実はこれをすぐに使ってはいけません。 これは落とし穴、巧妙な罠なのです(^^;

これを使うとWildFly10をEclipseの[サーバー]ビューに登録することができますが、Webサーバのランタイムの一覧には何も追加されず サーバーの起動もできません。

これではまずいので、最初は [WildFly 10.0] を使わず、まず、[JBoss Open Shift3 Tools] を選んでインストールしてください。 [JBoss Open Shift3 Tools] を選んで[次へ]を押し、あとは指示に従えばOKです。

Eclipseの右下にインストール状況が出てきますがそれなりに時間がかかります。 ゆっくり終わるのを待ちましょう。

終わったら Eclipseを再起動してください。


WildFlyをEclipseから使う001.png

WildFly10 を[サーバー]に登録

[JBoss Open Shift3 Tools]のインストールが完了すると、新規作成の[サーバー]→[サーバー]から [JBoss Open Shift3 Tools]が消え、Wildfly等の JBOSS関連のサーバが正常にEclipseに登録できるようになります。

新規サーバとして WildFly を Eclipseに登録するには、新規作成の[サーバー]→[サーバー]から WildFly10.0 を選んでください。

WildFlyをEclipseから使う002.png

[次へ]を押すと以下の画面になります。

WildFlyをEclipseから使う003.png

特に何か入力したり変更したりすることはないと思います。 そのまま[次へ]を押すと以下の画面になります。

WildFlyをEclipseから使う004.png

ここで、[ホームディレクトリ]WilfFlyをインストールしたフォルダを入力してください。

実行環境は、通常インストールしてある JDK が候補として自動入力されますが、 必要があれば変えてください。

ここで[完了]ボタンを押せば作業は全て終了です。[サーバー]ビューに WildFly が追加されていること、 [ウィンドウ]→[設定]→[サーバー]→[ランタイム環境] に WildFly が追加されていることを確認してみてください。

以上で完了です。お疲れ様でした。

その他注意事項

Eclipseで [サーバー]ビューのWildFlyにプロジェクトを追加すると、Webアプリケーションが WildFlyに配備されますが、 Webアプリケーションのコンテキスト名は、プロジェクト名ではなく、登録される WARファイルの名前から .war を削ったものになります。

例えば mavenプロジェクトを登録すると プロジェクト名-0.0.1-SNAPSHOT などとなります。

Eclipseで RunAs などで xhtmlファイルを実行するとき、Eclipseが自動的に決めるコンテキスト名とは異なりますので 注意してください。

コンソールビューでWildFlyのログ出力を眺めていると、 どんなコンテキスト名でWebアプリが登録されたかわかりますので、追加時よく注視しておくのが良いでしょう。

追記 2016.8.28(重要)

問題点

上手くいったと思っていたのですが、WildFly を Neon の WTP で使うと、 WildFlyのランタイムをEclipseに登録することはできますが、 WildFlyのランタイムをプロジェクトへ追加することができないようです。

具体的には、[プロジェクト・ファセット]のダイアログでランタイムに WildFly10.1などと指定しても プロジェクトののビルドパスにWildFlyのランタイムが追加されません

ビルドパスのライブラリダイアログでも確認できました。

従ってプロジェクトは JavaEE のライブラリが無いため、全くコンパイルできなくなってしまいます。 GlassFishのライブラリでコンパイルしたプロジェクトで試験していたので気が付きませんでした。

回避策

回避策は単純です。JavaEEのランタイムライブラリは Glassfish のものを採用するというだけです。 つまりGlassFishのインストールが必要です。

Glassfish4.1 サーバをインストールしておいて、Eclipseのサーバビューに登録し、 JavaEEのプロジェクトには[Glassfish System Library]を割り当てます。こうすればプロジェクトをビルドできます。

こうしてできたプロジェクトは、私の試験した範囲では WildFly10.0 で問題なく動くようです。

もしもっと簡単なあるいは筋の通った解決策があれば mailto:tknakamuri@gmail.com までご連絡をよろしくお願い致します。

追記 2016.9.06(重要)

問題点

Wildfly 10.1 を使うと JPA が正常に動作しません。原因が WTPなのか Wildfly なのかは未調査です。

回避策

とりあえず Neon(Pleiades All in One)では、 Wjildfly 10.0 を使えば、JPAに問題ありません。