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pythonには ヘルプを見るためのいくつかの方法が提供されています。
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pythonには ライブラリの docstring から生成されるヘルプを見るためのいくつかの方法が提供されています。
  
ここでは help関数を使う方法と、pydoc を使う方法を説明します。
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ここでは help関数を使う方法と、pydoc.py というちょっと面白いツールの使い方を紹介します。
  
 
==help関数を使う方法==
 
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  >>> help(<<キーワード>>)
 
  >>> help(<<キーワード>>)
  
とすればキーワードに関するヘルプを見ることができます。注意点は見たいキーワードを
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とすればキーワードに関するヘルプを見ることができます。但し、見たいキーワードを
含んでいるモジュールが読み込まれていないの表示できない点です。
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含んでいるモジュールを import で読み込んでいないとヘルプを見ることができません。
  
 
例えば tkinter のヘルプを表示するには
 
例えば tkinter のヘルプを表示するには
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  >>> help(tkinter)
 
  >>> help(tkinter)
  
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とします。tkinter の Wmクラスを表示するには
  
 
  >>> help(tkinter.Wm)
 
  >>> help(tkinter.Wm)
  
などと表示します。
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で ok です。
  
help関数は モジュールのソースの docstring を表示するようです。tkinter のようにライブラリリファレンスにまともに情報が載っていないモジュールでは貴重な情報源と言えます。
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tkinter のようにライブラリリファレンスにまともに情報が載っていないモジュールでは docstring の情報は貴重です。
  
 
==pydoc.py を使う方法==
 
==pydoc.py を使う方法==
  
もし今あなたが コマンドプロンプトやシェルのパスに <<pythonをインストールしたフォルダ/Lib>> を含めていないなら是非含めておきましょう。
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pythonには標準で pydoc というモジュールが含まれています。
ここにはいろいろ面白い python のプログラムが入っています。
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pydoc.py もその一つで、最も簡単な使う方は help関数と同じです。コマンドプロンプトで
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これの最も簡単な使い方は help関数と同じです。コマンドプロンプトで
  
  pydoc.py <<キーワード>>
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  python -m pydoc <<キーワード>>
  
例えば
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とすれば、具体的には
  
  pydoc.py tkinter
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python -m pydoc tkinter
  
 
と打てば、tkinterモジュールのヘルプが表示されます。
 
と打てば、tkinterモジュールのヘルプが表示されます。
  
  pydoc.py -w tkinter
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  Windows で Pythonコマンドにパスを通していない方は py コマンドを使ってください。
  
と打てば、カレントディレクトリの tkinter モジュールの HTML で書かれたヘルプ tkinter.html が作られます。
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ここまでは平凡ですが、面白いのはここからです。
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python -m pydoc -w tkinter
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と打てば、カレントディレクトリに tkinter モジュールの HTML で書かれたヘルプ tkinter.html が作られます。
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ただのテキストファイルよりだいぶ読みやすいです。
  
 
さらにもっと面白いのは
 
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  pydoc.py -b
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  python -m pydoc -b
  
 
です。コンソールには
 
です。コンソールには
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と表示され、自動的にブラウザが起動し、全モジュールのヘルプが表示されます。
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と表示されて httpサーバーが起動し、自動的にブラウザが起動して、全モジュールのヘルプが表示されます。
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英語に問題がない方であれば、これで pythonのモジュールをブラウズしてみるのも面白いでしょう。
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2019年3月29日 (金) 11:54時点における最新版

メインページ>コンピュータの部屋#Python>Python Tips

pythonには ライブラリの docstring から生成されるヘルプを見るためのいくつかの方法が提供されています。

ここでは help関数を使う方法と、pydoc.py というちょっと面白いツールの使い方を紹介します。

help関数を使う方法

help関数は、通常 python の インタープリターの中で ヘルプ を見るのに使います。

インタープリターのプロンプト >>> で

>>> help(<<キーワード>>)

とすればキーワードに関するヘルプを見ることができます。但し、見たいキーワードを 含んでいるモジュールを import で読み込んでいないとヘルプを見ることができません。

例えば tkinter のヘルプを表示するには

>>> import tkinter

として

>>> help(tkinter)

とします。tkinter の Wmクラスを表示するには

>>> help(tkinter.Wm)

で ok です。


tkinter のようにライブラリリファレンスにまともに情報が載っていないモジュールでは docstring の情報は貴重です。

pydoc.py を使う方法

pythonには標準で pydoc というモジュールが含まれています。

これの最も簡単な使い方は help関数と同じです。コマンドプロンプトで

python -m pydoc <<キーワード>>

とすれば、具体的には

python -m pydoc tkinter

と打てば、tkinterモジュールのヘルプが表示されます。

Windows で Pythonコマンドにパスを通していない方は py コマンドを使ってください。

ここまでは平凡ですが、面白いのはここからです。


python -m pydoc -w tkinter

と打てば、カレントディレクトリに tkinter モジュールの HTML で書かれたヘルプ tkinter.html が作られます。 ただのテキストファイルよりだいぶ読みやすいです。

さらにもっと面白いのは

python -m pydoc -b

です。コンソールには

Server ready at http://localhost:59321/
Server commands: [b]rowser, [q]uit
server>

と表示されて httpサーバーが起動し、自動的にブラウザが起動して、全モジュールのヘルプが表示されます。

英語に問題がない方であれば、これで pythonのモジュールをブラウズしてみるのも面白いでしょう。


Pydoc.py画面.png